授業の録画があるなら休んでもいい?リアルタイム授業に出る意味を考える

学習コラム
授業の録画があるなら休んでもいい?リアルタイム授業に出る意味を考える

授業の録画は便利です。ただ、「あとで見れば同じ」と考えてしまうと、 学習効率が落ちてしまうことがあります。

最近は、塾や予備校でも授業の録画を残せるところが増えてきました。

休んだ場合でも、あとから録画を見られる。

これはかなり便利です。

体調不良や予定が重なったときに、授業内容をまったく追えなくなるよりはずっと良いですし、 聞き逃した部分を見直せるという意味でも、録画は強い仕組みだと思います。

ただ、少し気になること

「今日は休んでも、あとで録画を見ればいいか」となってしまうこと

もちろん、休むこと自体が悪いわけではありません。

ただ、録画があるからといって、リアルタイムで授業を受ける意味がなくなるわけではありません。

では今回は、録画授業の良さを認めたうえで、 リアルタイム授業に出る意味について考えてみます。

録画でも授業内容はある程度伝わる

まず前提として、録画授業がまったく意味がないわけではありません。

授業で説明した内容、板書、解説の流れなどは、録画でもある程度伝わります。

休んでしまった場合に、何も見られないよりは、録画があった方が良いです。

録画授業の良いところ
  • 休んだ授業の内容をあとから確認できる
  • 聞き逃した部分を見直せる
  • 一度では分からなかった説明を何度も確認できる
  • 復習用として使える

なので、「録画授業はダメ」という話ではありません。

むしろ、うまく使えばかなり便利な道具です。

問題は、録画があるからといって、 リアルタイムの授業と同じ効果があると考えてしまうことです。

リアルタイム授業では、生徒の反応を見ながら進められる

対面授業やリアルタイムのオンライン授業の良さは、 生徒の反応を見ながら進められることです。

授業をしていると、生徒がどこで止まっているか、 どこで困っているかは、意外と見えます。

特に少人数の授業であれば、演習中の手の止まり方、表情、解き方の様子から、 理解度をある程度判断できます。

授業中にはこういう判断をしています

こちらが説明したあとに問題を解かせたとき、 全体的に手が止まっていれば「ここはもう少し説明した方がいいな」と判断できます。

逆に、かなりスムーズに進んでいるなら、次に進むこともできます。

この調整は、録画授業ではできません。

録画を見る生徒がどこで止まるか、どこで勘違いするかを、 その場で見ることができないからです。

授業の内容そのものは録画で伝わる。
でも、生徒の理解に合わせてその場で授業を変えることは、録画ではできない。

ここがかなり大きい違いだと思っています。

分からない部分を後回しにすると効率が落ちやすい

もちろん、録画を見たあとに、次の授業や確認テストで理解度を確認することはできます。

実際、復習テストや小テストをすれば、ある程度は分かります。

ただし、その場合にはどうしてもタイムラグが生まれます。

授業を休む
あとから録画を見る
次の授業で復習テストや確認をする

この流れだと、少なくとも数日、場合によっては1週間くらい空くことがあります。

ここがけっこう大きいです。

忘れる前に直すことが大事

心理学では、時間が経つほど記憶は薄れやすいという考え方があり、 エビングハウスの忘却曲線として知られています。

もちろん、細かい数値をそのまま日常の勉強に当てはめる必要はありません。

ただ、「分からないことを放置するほど、あとから戻すのが大変になる」 という感覚は、授業の現場でもかなりあります。

分からない部分をその場で直すのか。

1週間後に直すのか。

この差は、思っているより大きいです。

その場で直せば、その後の演習や宿題に正しい理解で進めます。

でも、分からないまま時間が空いてしまうと、 何が分からなかったのか自体がぼんやりしてしまうこともあります。

そうなると、次の授業でフォローするときも、 まず思い出すところから始めなければいけません。

これはかなり効率が悪いです。

録画は「代わり」より「補助」として使う方が強い

個人的には、録画授業の一番良い使い方は、 リアルタイム授業の代わりではなく、補助として使うことだと思っています。

おすすめの使い方 授業に参加して、その場で理解する。あとから録画で怪しい部分を見直す。
少しもったいない使い方 授業には出ず、録画だけで済ませようとする。

授業に参加する。

その場で説明を聞く。

分からないところがあれば確認する。

そのうえで、あとから録画を見直す。

この使い方ならかなり強いです。

授業中に理解した内容を、あとから復習できます。

少し怪しかった部分だけを見直すこともできます。

つまり、リアルタイム授業と録画の両方を使える状態です。

一方で、授業には出ず、録画だけで済ませようとすると、その場でのフォローが減ります。

この差は小さくないと思います。

対面用の授業は、録画用に作られているわけではない

ここも意外と大事です。

対面授業やリアルタイム授業は、基本的にはその場にいる生徒に向けて作られています。

授業者は、目の前の生徒の反応を見ながら話しています。

ペースも、説明の量も、演習の入れ方も、その場の空気に合わせて変わることがあります。

その授業を録画で見ることはできます。

ただし、最初から録画視聴用に作られた映像授業とは、少し性質が違います。

録画だけで学ぶなら

最初から録画視聴用に作られた映像授業を使った方が、効果的な場合もあります。

スタ○ィサプリや学びエ○ドなどは、 最初から画面越しに見ることを前提に作られているからです。

だからこそ、対面授業の録画を「完全な映像授業」として扱うのは、 少し違うのではないかと思います。

対面授業の録画は、あくまで対面授業を補うもの。

そう考えると、使い方がかなり変わります。

受験では、周りも同じように勉強している

受験や定期テストでは、自分だけが勉強しているわけではありません。

周りの生徒も勉強しています。

同じ授業を受けている人の中には、 その場で授業を受けて、さらに録画で復習している人もいるかもしれません。

そう考えると、「録画があるから休んでもいい」と考えるのは少しもったいないです。

その場に出て授業を受ける。
必要なら録画で見直す。
この方が、単純に使える情報量が多くなります。

塾や予備校は、ある意味では勉強への投資です。

ただ授業を受けるだけではなく、 どう使えば一番効果が出るのかを考えることも大切です。

休むこと自体が悪いわけではない

もちろん、体調が悪いときや、どうしても外せない予定があるときはあります。

そういうときに無理をして出る必要はありません。

録画があるなら、あとから見て追いつけばいいです。

ただ、「今日はちょっと疲れたから」「気が乗らないから」という理由で 休むことが増えてしまうと、少し注意が必要です。

人間はどうしても楽な方に流れやすいです。

だからこそ、授業に出る目的や、 何のために塾に通っているのかを意識しておくことが大切です。

録画は便利。でも使い方が大事です

便利だからこそ、使い方を間違えると学習効率が下がってしまうこともあります。

まとめ

録画授業との付き合い方

授業の録画は、とても便利な仕組みです。

休んだときのフォローにもなりますし、復習にも使えます。

ただし、録画があるからといって、 リアルタイム授業に出る意味がなくなるわけではありません。

リアルタイム授業では、生徒の反応を見ながら説明を調整できます。

分からない部分をその場でフォローできます。

この差は、学習効率や定着度に関わってきます。

授業に出られるのであれば、まずはその場で参加する。

そのうえで、録画を復習用に使う。

これが一番効果的な使い方だと思います。

録画は、授業の代わりというより、授業をより活かすための補助。 そのくらいの距離感で使うのが、ちょうど良いのではないでしょうか。

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授業中の様子や手元を確認しながら、 理解度やつまずきに合わせて進めることを大切にしています。

オンライン個別指導・対面個別指導のどちらにも対応していますので、 受講方法に迷っている方もお気軽にご相談ください。

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書き手紹介
野中 詩生|オーオン塾長

オンライン学習塾・個別指導塾オーオン代表。 大学院でウイルス研究に取り組みながら、複数の学習塾・予備校でも指導。 丸暗記だけに頼らず、「なぜそうなるのか」を理解する授業を大切にしている。

この記事を書いた人

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