「効率のいい勉強法」を探している子ほど、勉強量が足りていない

学習コラム
「効率のいい勉強法」を探している子ほど、
勉強量が足りていない

効率のいい勉強法はあります。
ただし、量が足りていない状態で効率だけを探しても、成績は上がらない。

「効率のいい勉強法ってありますか?」

塾で授業をしていると、かなりよく聞かれます。

もちろん、あります。

復習のタイミング、問題演習のやり方、解けなかった問題の使い方、優先順位のつけ方。

成績を上げるために工夫できることはたくさんあります。

ただ、正直に言うと、この質問をしてくる子ほど、そもそもの勉強量が足りていないことが多いです。

効率が悪いから成績が上がらないのではなく、単純にやっていない。

ここを見ないまま「効率のいい勉強法」を探しても、あまり意味がありません。

効率を求めること自体は悪くありません。

勉強の質を上げようとする姿勢は素晴らしい。

ただ、それがいつの間にか、

できるだけ勉強しないで点を取りたい

になっているなら、話は変わってきます。

効率のいい勉強法はある。でも、それだけで伸びると思うな

効率のいい勉強法があるのは、間違いありません。

たとえば、数学なら、新しい問題にトライしまくるよりも、一度できなかった問題を繰り返し解きなおす方が圧倒的に効果がある。

理科や社会なら、用語だけを暗記するよりも、理由や流れを理解した方が忘れにくくなる。

などなど、勉強のやり方は大事です。

ただし、やり方を知っただけで成績が上がりません。

「効率のいい勉強法」を聞いて、成績が上がった気になるな

そんなに甘くはありません

結局、そのやり方で勉強する必要があります。

知っただけでは伸びません。

やって初めて伸びます。

成績が上がらない理由は、効率ではなく量かもしれない

勉強は、ざっくり言うと、

効率 × 絶対量

だと思っています。

効率だけでもダメです。

量だけでも限界があります。

ただ、多くの生徒を見ていると、最初に問題になるのは効率より量です。

定期テストでも、高校受験でも、大学受験でも、最低限の勉強量は必要です。

量が足りていないのに、効率の話ばかりしても仕方ありません。

効率1.2倍でも、量0.8倍なら負ける

たとえば、効率が1.2倍になったとします。

でも、その代わりに勉強量が0.8倍になったらどうでしょう。

1.2 × 0.8 = 0.96

普通に1の努力をしている人に負けます。( 1×1=1 なので。)

つまり、効率が少し上がっても、量を減らしたら意味がない。

「効率よくやっているつもりなのに、なぜか成績が上がらない」

と、相談にくる子がいますが、大体の場合、僕はこう返します。「単純に量が足りていない。効率以前の問題」

効率を上げたいなら、まず量を減らすな。

まず自分で増やしやすいのは、効率よりも量

効率を上げるのは、実はけっこう難しいです。

効率を上げるために必要なこと
  • 自分に合った勉強法を見つける
  • 復習のタイミングを調整する
  • 間違え方を分析する
  • 苦手単元を見つける

これは大事ですが、自分一人で正確にやるのは簡単ではありません。

一方で、勉強量を増やすことは、かなり簡単で、分かりやすい。

まず増やせる量
  • 30分しかやっていないなら、1時間やる
  • ワークを1周しかしていないなら、2周する

効率を1から1.2に上げるのは難しいです。

でも、勉強量を1から1.2に増やすなら、かなり簡単。

そもそもの量が足りていない段階で、効率ばかり求めても意味がない。

「楽に伸びる勉強法」は、だいたい都合がよすぎる

最近は、「楽に伸びる」「これだけでOK」みたいな言葉が多いです。

そう言われた方が魅力的です。

誰だって、しんどいより楽な方がいいです。

ただ、勉強で本当に必要な量まで削ってしまったら、伸びません。

これを効率化と呼んでない?
  • 宿題を減らす
  • 演習量を減らす
  • 復習を減らす
  • 勉強時間を減らす

本当に成果が上がっているならいいです。

でも、実際にはただ量が減っているだけのこともあります。ってか、大体がそう。

「効率よくやる」という言葉には注意が必要です。

それが本当に効率化なのか。

ただ楽をしているだけなのか。

ここを分けて考えないと、いつの間にか「勉強しない理由」を探しているだけになります。

必要な量をやった人だけが、効率を語れる

効率を上げたいなら、勉強量を極端に落とさないことです。

本当の効率化
  • 同じ量をやったときに、前より点数につながる
  • 同じ1時間でも、前より理解が深くなる
  • 同じ問題演習でも、次に解ける状態まで直せる

逆に、勉強量を大きく減らしてしまうと、本当に効率が上がったのか分かりません。

量を保ったまま、やり方を変える。

量を増やしながら、質も上げる。

この方向で考えないと、ただの手抜きになります。

量で行き詰まってから、効率を本気で考える

もちろん、勉強量を増やすにも限界があります。

中学生や高校生には学校があります。

部活もあります。

家での予定もあります。

1日3時間勉強していた人が、6時間にするのはかなり大変です。

さらに9時間にするとなると、現実的にかなり厳しいです。

だから、ある程度まで量を積んだ先では、効率を上げる必要があります。

塾や個別指導で見るべきところ
  • 同じ1時間で、より点数につながる勉強をする
  • 間違えた問題を、次に本当に解ける状態まで持っていく
  • 定期テストや高校受験、大学受験に合わせて優先順位をつける

ただ、まだ1時間もまともに勉強していない段階で、

効率のいい勉強法を教えてください

となると、少し順番が違います。

まずはやる。

そのうえで、よりよいやり方に変える。

この順番を逆にすると、勉強はだいたいうまくいきません。

塾の役割は、量を減らすことではない

最低限の勉強量は必要です。

だから、塾が「宿題をやりなさい」「復習しなさい」と言うのは正しいです。

ただ、それだけなら塾である意味は薄いです。

勉強時間を増やすだけなら、自分でもできる部分があります。

塾に来る意味は、そこに加えて、

塾で見るべきこと
  • 何をやるべきか
  • どの順番でやるべきか
  • どこでつまずいているのか
  • どの問題を優先するべきか
  • どうすれば復習の質が上がるのか

ここを見てもらえることです。

ただ「やれ」と言うだけの塾は弱いです。

一方で、「宿題なし」「楽に伸びる」みたいな言葉だけで、必要な絶対量まで削ってしまうのも危ないです。

楽だから響きはいいです。

でも、楽なだけでは伸びません。

塾の役割は、必要な量をなくすことではありません。
必要な量を、より意味のある形で積ませることです。

まとめ

効率の前に、まず量を見る

効率のいい勉強法はあります。

ただし、効率だけでは成績は上がりません。

勉強は、効率 × 絶対量です。

効率が少し上がっても、勉強量が足りなければ結果は出ません。

まずは必要な量をこなす。

そのうえで、やり方を改善する。

「効率のいい勉強法を知りたい」と思ったときほど、まず自分の勉強量が足りているかを見直してみてください。

楽に伸びる方法を探す前に、やることをやっているか。

そこからです。

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書き手紹介
野中 詩生|オーオン塾長

オンライン学習塾・個別指導塾オーオン代表。 大学院でウイルス研究に取り組みながら、複数の学習塾・予備校でも指導。 丸暗記だけに頼らず、「なぜそうなるのか」を理解する授業を大切にしている。

この記事を書いた人

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