「しんどいからやめる」が癖になると、勉強も仕事も続かない

学習コラム
「しんどいからやめる」が癖になると、勉強も仕事も続かない

勉強には、知識や才能だけではなく「続ける体力」が必要です。 これは受験だけでなく、将来の仕事にもつながる力です。

5年くらい、物流現場で契約社員をしていたことがあります。

倉庫の現場で、ゴリゴリのブルーカラー。(肉体労働)

そこでは、学歴はほとんど関係ありません。

どこの大学を出たかより、毎日ちゃんと来るか。

疲れていても雑にならないか。

同じ作業を続けられるか。

こういうことの大切さを身をもって感じてきたうえでの、今回の話です。

結局「体力がある人」は強い。

ここで言う体力は、足が速いとか、長距離を走れるとか、そういう意味だけではありません。

続ける力。

踏ん張る力。

少ししんどい状況でも投げ出さない力。

そういう意味での体力です。

これは勉強でも同じです。

頭がいいのに伸びない子はいます。

理解は早いのに、成績が安定しない子もいます。

理由はシンプルで、続ける体力がないからです。

勉強には、頭の良さより先に体力がいる

勉強には、頭の良さだけが必要だと思われがちです。

もちろん、理解力は大事です。

暗記力も大事です。

問題を解く力も大事です。

ただ、それだけでは足りません。

勉強には体力がいります。

勉強で必要な体力
  • 高校受験や大学受験に向けて、何か月も勉強を積み重ねる
  • 苦手な数学や英語から逃げずに向き合う
  • 一度間違えた問題を、もう一度解き直す

これらは全部、ある程度の体力がないと続きません。

勉強ができる子は、ただ理解が早いだけではありません。

やるべきことを続けられる体力があることも多いです。

逆に、理解が早くても、続けられない子は伸び切りません。

最初はよくても、途中で崩れます。

勉強は短距離走ではありません。

ある程度の期間、走り続ける力が必要です。

「ついていけないから辞める」の前に、何をしたのか

塾でもあります。

  • 宿題が多いからやめます
  • 授業についていけないからやめます
  • 少し大変だからやめます

もちろん、本当に合わないならやめてもいいです。

無理をしすぎて病む必要はありません。

ただ、問題はその前です。

  • ついていくための努力をしたのか
  • 時間の使い方を変えたのか
  • 分からないところを質問したのか
  • 復習を増やしたのか
  • 周りより遅れていると認めたうえで、追いつくために動いたのか

そこを飛ばして、最初からやめるのはもったいないです。

ついていけないこと自体が悪いわけではありません。

問題は、ついていけないと分かった後に何もしないことです。

同じ「やめる」でも、戦った後にやめるのと、最初から諦めるのでは全然違います。

「しんどいからやめる」は癖になる

しんどいことを全部避けていると、しんどい場面に弱くなります。

これは勉強だけの話ではありません。

部活でも、仕事でも、人間関係でも同じです。

少し大変だからやめる。

思ったよりきついからやめる。

自分に合わなそうだからやめる。

もちろん、逃げた方がいい場面もあります。

本当に壊れそうなときは逃げるべきです。

ただ、「しんどい」という理由だけで毎回やめていると、どんどん踏ん張れなくなります。

しんどいことに耐える経験がないまま、年齢だけ上がっていく。

いい学校に入っても、課題が大変なら折れる。

いい大学に入っても、周りのレベルが高ければ折れる。

いい会社に入っても、思ったよりきつければ折れる。

結局、どこかで体力が必要になります。

優しいだけでは、現実は変わらない

最近は、厳しいことを言いにくい時代です。

これは悪いことばかりではありません。

昔のように、ただ根性論で押し切るのは違います。

必要以上に追い込むのもよくありません。

ただ、全部を優しく包んで、何も負荷をかけないのも違うと思います。

  • できていないものは、できていない
  • 足りていないものは、足りていない
  • 今のままだと厳しいなら、厳しい

ここを言わないと、本人のためにならないことがあります。

優しいだけでは、現実は変わりません。

もちろん、厳しいだけでも続きません。

大事なのは、現状をちゃんと見せることです。

一緒に見るべきこと
  • 今どこが足りていないのか
  • 何をすれば追いつけるのか
  • どのくらいやる必要があるのか
  • 今のままだと何がまずいのか

現場仕事で見えた「続けられる人」の強さ

物流や倉庫のような現場仕事では、分かりやすく体力が出ます。

もちろん、物理的な体力も必要です。

でも、それだけではありません。

現場で強い人
  • 毎日ちゃんと来る
  • 集中力を切らさない
  • 単調な作業でも雑にならない
  • 疲れていても一定の質を保つ
  • 自分の役割を淡々とこなす

こういう力がかなり大事です。

これは勉強にも近いです。

勉強も、毎日やるべきことをやる必要があります。

そこで雑にならず、投げ出さず、淡々と積み上げられるか。

派手な才能より、続けられる体力の方が強い場面は多いです。

若いうちに、ある程度の負荷は経験した方がいい

人間は楽な方に流れます。

できれば大変なことはしたくない。

きついことは避けたい。

そう思うのは自然です。

ただ、若いうちにある程度の負荷を経験しておくことは大事だと思います。

個人的な印象ですが、ガチの運動部の子の方がそうでない子に比べて伸びる子が多い。

多分これは、負荷に対応する体力があるからじゃないかと思っています。

「きついけど、もう少しやる」

「周りより遅れているなら、その分やるしかない」

こういう感覚は、体力に近いです。

一度も踏ん張ったことがない人は、踏ん張り方が分かりません。

逆に、一度踏ん張った経験がある人は、次も踏ん張りやすくなります。

勉強は、続けられる人間になる訓練でもある

最初から全部分かる人はほとんどいません。

分からない問題が出る。

周りに負ける。

ここで折れないことが大事です。

自分は周りよりできない。

それが分かったなら、そこで終わりではありません。

じゃあ、どう追いつくか。

何を増やすか。

どこを直すか。

そこに向かっていけるかどうかです。

勉強は知識を入れるだけではありません。

続けられる人間になる練習でもあります。

まとめ

続ける体力は、あとから効いてくる

勉強には体力がいります。

それは、走る体力だけではありません。

続ける力。

踏ん張る力。

しんどいときに投げ出さない力。

こういう基礎体力です。

どんなに良い学校に行っても、どんなに良い会社に入っても、体力がなければ続きません。

もちろん、無理をしすぎる必要はありません。

本当に合わないなら、やめる選択もあります。

ただ、やめる前に一度戦ったのか。

追いつくために動いたのか。

そこは見てほしいです。

勉強は知識だけではありません。

続けられる人間になるための訓練でもあります。

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書き手紹介
野中 詩生|オーオン塾長

オンライン学習塾・個別指導塾オーオン代表。 大学院でウイルス研究に取り組みながら、複数の学習塾・予備校でも指導。

この記事を書いた人

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